新耐震基準で震度6強以上も安心してはいけない3つの理由

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新耐震基準といえば震度6以上でも倒壊しない基準というイメージですが
素人の私の頭の中でごちゃごちゃになっていたのは、1981年の新耐震基準と
阪神大震災以降大幅に見直された建築基準がどう違うかといったところで
不動産においても、どの年に建築されたものかを見る基準というのがあるなら知っておきたいと思い
あらためて新耐震基準について調べてみたのでシェアします。

また、新耐震基準であれば安心していいのか?と言われればNOという答えになります。その3つの理由についても見ていきましょう。

 

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新耐震基準は震度6強以上は?耐震基準の歴史

まず簡単に耐震基準の歴史について振り返りますと

旧耐震基準・・・1923年(大正12年)関東大震災後に世界に先駆けて耐震基準が制定される
新耐震基準・・・1978年(昭和53年)の宮城沖地震をきっかけとして、1981年より、簡単に言えば「震度6以上でも倒壊せず、人命が容易に助かる」という基準で制定される。
大きな改正・・・1997年(平成9年)阪神大震災をきっかけとして、2000年に大幅な改正がされる(地盤や接合に関するものが主)

どちらも「木造住宅」の耐震性が大幅にアップしています。

もちろん改正はこの年だけでなく、細かい改正はたくさんされています。
海外で震度5が起これば分かると思いますが、日本は震度5や6が起きても本当に被害が少ないですよね。
日本の歴史が私たちを守っているのです。

新耐震基準によると「震度6強以上でも倒壊せず」というものでありますが、「絶対保証する」ということでないということは理解しなければなりません。

2017年長野南部地震震度5で倒壊

以前の記事で2017年6月に起きた長野南部地震で震度5が起きたときに、耐震工事をして震度6は耐えられる、とされたおんたけ休暇村の建物が倒壊したことが話題になりました。
参考:耐震工事した”おんたけ休暇村”が長野震度5強で休業になぜ?の声と答え

2年前に2億円かけて施した耐震工事なのですが、残念ながら震度5強ど倒壊したとのことです。

これらのことから「絶対はない」ということです。
この原因はいろいろ考えられると思いますが、少なくとも今のところ悪徳業者ではなさそうで
かなり古く老朽化した建物だったので、いくら耐震工事を施したところで、おじいさんを補強したような感じなので
理想通り耐えられなかったということです。

つまり耐震基準に達していても、老朽化した建物ならば理想通りにいかないことも。

 

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新耐震基準で命やお金を失う人

新耐震基準でも安心できないもう一つ知っておきたいこととして
実際に被災された熊本の方とか、東北の方が口をそろえて言うこととして
「家財保険には入っておいた方がいい」
ということです。

新耐震基準で多くの家が、たしかに倒壊することはありませんでした。
しかし、家の中はグチャグチャです。家具の固定など対策を怠った家は、食器が割れ、家具が割れ、大変なことになり大きな損失となっています。
家具の固定していますか?食器棚の扉に鍵がついていますか?
そのへんの対策をしてなければ、食器によって死んでしまう人も出てくるわけです。

熊本の知り合いも、「地震保険よりも家財保険の方が大事」と言う言葉を聞かされています。

地形による2次災害

地形によって土砂災害、地崩れによる2次災害を受けた方もいらっしゃいます。
特に熊本は地震だけでなく、台風も大変でしたので、地震によって地理的な被害が起きやすい体制になって
そこに台風が来て土砂災害などに巻き込まれるというパターンです。
津波もしかりです。

地震に耐えることが出来ても、津波や土砂災害に巻き込まれるリスクのある土地なのかそうでないのか?ということも把握していた方が良いでしょう。

 

まとめ

いかがでしょうか?
新耐震基準は、日本人が歴史によって積み上げ、改正してきた世界に誇れる素晴らしい基準です。
しかし、それが100%の人に絶対的なものをもたらすものではありません。

人類は自然災害には勝てないものですので、建物の老朽化による倒壊、家財による被害、2次的な自然災害による被害もあるので
その視点をなくして安心しきってはいけないということです。

また、自身の耐震性が心配な方は、ホームインスペクションを実施している会社であれば、たいていは耐震診断も実施していますので
見てもらうことをお勧めします。

耐震診断の相場は15万前後と高めではありますが、人命を守る大切なものとなりますので
家が心配な方は、ホームインスペクションと合わせてお願いすることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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